芳賀サイエンスラボ

Archive for 9月 2012

2012年9月23日    筑波大学2B501

●目的

テレビや映画、ゲーム機など今話題の3Dについて、その飛び出して見える原理を理解させる。また、人間の目の仕組みや物が見える原理について理解させる。

●参加者

講師:久保利加子、芳賀和夫

スタッフ:雨宮萌恵

午前:キッズ22人(男12人、女10人) 保護者15人
午後:キッズ28人(男16人、女12人) 保護者23人

参加合計人数:講師2人、スタッフ1人、キッズ50人、保護者38人 計91人

●時程

<午前>
9:15-  受付
9:40-  芳賀講話、久保さんの紹介、久保講話
9:50-  実験
1.赤青めがねを使って3D体験
2.いろいろな写真と自分の描いた絵で3D体験
10:30- 休憩
10:45- 3.3D装置作り
11:30- まとめと解説
11:45- 終了・解散
<午後>
12:50-  受付
13:20-  芳賀講話、久保さんの紹介、久保講話
13:30-  実験
1.赤青めがねを使って3D体験
2.いろいろな写真と自分の描いた絵で3D体験
14:15- 休憩
14:25- 3.3D装置作り
15:05- まとめと解説
15:15- 終了・解散

●内容

・赤青めがねを使って3D体験
久保さんが製作した装置を使って赤青めがねで実際に3Dを体験した。装置は段ボール製で、中に赤と青のライトが入っており、一部の面にはトレーシングペーパーが貼られ、中身が透けて見える構造になっていた。二色のライトをつけてふとんたたきやワイングラス、旗、スーパーボールなど物質を中に入れるとその影が映し出されるため、それを赤青メガネで見ることで立体的に見えるかどうかを実験した。
・いろいろな写真と自分の描いた絵で3D体験
赤青めがねを通じて写真や絵も立体的に見えるかどうか実験した。写真は赤と青が少しずれた状態で二重に写っているため、赤青めがねで3Dに見えることができた。これをヒントとして、実際に自分の描いた絵でも立体的に見えるかどうかを実験した。ここでは、傘が描かれた紙に赤と青のペンで雨粒を描き足した。
雨粒は、赤の雨粒と青の雨粒が少し横にずれた状態で重なるように描き、赤青めがねで観察した。
また紙とフィルム状の袋にもそれぞれのペンで絵を描き、それらを重ねて赤青めがねで見たとき、片方の目をつぶって片目で見るようにすると、見える絵が異なることを実験した。
・3D装置作り
家に持って帰れるように、久保さんが使った装置と同様のものを工作した。ここでは、2つ連なったLEDライトに赤と青のセロハンを貼り、二色のライトとした。また投影するものには輪ゴムとリースを使い、割り箸にはさんで投影させた。
・まとめと解説
実験のまとめと解説を久保さんが偏光板やコーンなどの道具を用いて説明してくれた。
まず、どうして人は物を見ることができるのかを説明した。物が見えるのは、蛍光灯や電球等の光がその物体に当たり、それが反射して目に届き、情報が脳に届くためである。そのため、赤青めがねを用いて赤だけ、青だけが見えるように仕掛けると、赤と青の光の線が交わるところにものがあると錯覚する。これが物
が飛び出して見える3Dの原理である。

●スタッフ感想

最近何かと話題になっている3Dについて、その原理を科学的な立場から考えることができてとても魅力的な活動でした。今回はほとんど久保さんが実験を進めてくださり、キッズや久保さんの補助しかできませんでしたが、「飛び出して見えるのはどうして?」という問題提起に始まり、ものが見える仕組みや飛び出して見える仕組みについて様々な道具を用いて説明してくださいました。普段の活動において、私はややこしく難しい内容をキッズに理解させることより、楽しんでもらいたいという気持ちが強かったのですが、複雑な仕組みを説明しながらも、子どもたちを満足させ、納得させるようなやり方にとても感動する回となりました。

記入者

雨宮萌恵

生命環境科学研究科 生物科学専攻 博士前期課程1年

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2012年9月17日    筑波大学2B501実験室、松美池  くもりときどき雨

●目的

プランクトンネットの工作、自分で作ったプランクトンネットを用いての採集、顕微鏡観察を通して普段小さくて目にすることのないプランクトンに親しむ

●参加者

スタッフ: 秋山茉莉花、雨宮萌恵、松尾恵梨子、芳賀和夫

午前:キッズ 25,保護者 18

全参加人数:スタッフ4人 ,キッズ25人  ,保護者18人     計47人

●時程

9:50 説明

10:10 プランクトンネットの工作

11:20 顕微鏡の使い方説明

11:40 採集

12:35 昼休み

13:30 観察

15:00 まとめ

●内容

1.説明(パワーポイントを用い、秋山が行った)

~プランクトンってどんな生き物?~

プランクトンのイメージは水の中に生息する小さい生物であるが、クラゲなど大型のプランクトンも存在する。メダカ、ヒトデ、クラゲ、ヤゴのどれがプランクトンかを当てるクイズを行い、プランクトンは水の中を漂って生活する生物であるという認識をもつ導入とした。子どもたちは積極的に手を挙げていた。

プランクトンには大型のものもいるが、種数を多く見たいなら顕微鏡サイズのものを観察するのが良い。そこで今日は、プランクトンを顕微鏡で見てみる。

顕微鏡サイズのプランクトンを観察する際に指針となる分け方を紹介した。単細胞・細胞群体・多細胞、植物プランクトン・動物プランクトンである。

~プランクトンゲットだぜ大作戦!~

プランクトンの採集の仕方を環境ごとに紹介した。浅い池で底に小石があるなら、小石を少量の水と共にビニール袋に入れて振り、小石に付いているプランクトンを採る。水面に大量発生しているなら、ビニール袋を裏返して水面に付けて採る。深さがあり、肉眼で見えるほどプランクトンが大量発生していない池の場合はプランクトンネットが活躍する。

2.プランクトンネットの工作

~材料~(一人当たりの個数)

・ペットボトル(1本)

・排水溝用不織布ネット(1枚)

・ビニールテープ(1巻き)

・はさみ(1本)

・ホッチキス(1個)

・たこ糸(4m)

・採集ボトル50mlファルコンチューブ(1本)

・ビー玉(2個)

~方法~

・ペットボトルの口と底を切り落とし、適度な大きさの筒にする。

・ペットボトルの四方の角にL字型の切れ込みを入れる。

・排水溝ネットを半分に折り、端を5か所ホッチキスで留める。片側は端まで留めない。

・排水溝ネットをペットボトルにくぐらせ、上から出た部分を折り返してビニールテープで留める。この時、ホッチキスで留めていない方がネットの上になる。ペットボトルの切れ込みがビニールテープで覆われないように注意する。

・ネットの反対側に採集ボトルをビニールテープを巻いて取りつける。

・たこ糸を4本切り出し、ペットボトルの切り込みに結びつける。

・たこ糸を4本まとめて結び、残りのたこ糸も結びつける。

・採集ボトルにビー玉を入れる。

~作製中の様子~

「L字型」という言葉が伝わりにくく、表現の改善が必要。一番時間がかかったのはペットボトルにたこ糸を結びつけるところだが、子どもたちは工夫して取れないように結びつけていた。

3.顕微鏡の使い方説明(松尾が行った)

パワーポイントを用意していたが、機器の不具合により黒板を使って行った。顕微鏡を一人一台出し、レンズの使う順番やピントの合わせ方を中心に行った。

4.採集

松美池でプランクトンネットを用いた採集、天の川で水面の泡の採集を行った。プランクトンネットは10回投げた。

~道具~

・手作りプランクトンネット

・チャック付きの小さなビニール袋

・蓋付きのプラスチックフラスコ

~採集中の様子~

実演を1回やったら、子どもたちは上手く真似をしてネットを投げることができた。たこ糸を離してしまう子が5,6名ほどいたので、たこ糸を手首に結びつける方法を説明した方が良かった。落してしまったネットは他のネットや木の枝を用いて回収できた。

ネットの採集ボトルから蓋のできるフラスコへ水を移す方法を個別に説明したが、最初に全員の前で行っても良かった。

天の川では水面の泡の採集を行ったが、始めの説明で小石から採集する方法も説明していたので、実践してみたいという子が4名ほどいた。後で袋を渡して昼休みに行ってもらったが、時間があれば全員にやってもらっても良かった。

5.観察とまとめ

~道具~

・光学顕微鏡

・ピペット

・スライドガラスとカバーガラス

・鉛筆や色鉛筆

・A5サイズの紙

・マグネット

・図鑑のコピー『やさしい日本の淡水プランクトン』(合同出版)

~観察中の様子~

プランクトンとゴミや汚れの違いが慣れないと分かりにくいので、質問してきた子の顕微鏡ではスタッフがピント合わせをやってしまったが、スムーズに観察ができた。一度見るべきものが分かれば、後は子どもたちは自分で探せる。

見つけたプランクトンは絵に書いてもらって、黒板にマグネットで貼った。最初に説明した単細胞・細胞群体・多細胞と植物プランクトン・動物プランクトンの6タイプに分類して貼った。この池で見られる動物プランクトンに群体はいないこと、植物プランクトンに多細胞はいないこと、他に特徴的なものをピックアップして説明したが、まとめは準備不足が否めなかった。

●スタッフ感想

<雨宮>

最初の導入でスライドを用いた説明が非常にわかりやすかったです。写真も多かったため、一目見てとても理解しやすい内容でした。要所要所で質問形式を取っていたため、キッズはより本日の内容ややること、活動の目的などを理解できたと思います。
工作は思ったより時間が掛かってしまいましたが、怪我をするキッズもなく、親子や友達同士で楽しみ、手伝いながら皆上手に作ることができました。切り込みを入れたところにひもをくくりつける作業では、苦戦しているキッズも見られましたが、どうやったらしっかり外れぬよう結びつけられるか考えながら工夫しているキッズの姿が印象的でした。

午後の観察では、プランクトンを見つけて嬉しそうな声を上げるキッズに私も嬉しくなりました。
事前の打ち合わせで出た「キッズのスケッチを黒板に分けて貼る」というアイディア、実現できてす

ごく素敵だったと思います!
全体を通じてスムーズに行えたこと、一日を通じて「目的、方法、実験、考察」というサイエンスな

らではの形式に沿ってじっくり活動できたことが素晴らしかったと思いました。
改善点は特に思いつかなかったです。

<松尾>

・観察したものをスケッチするという目的を持たせたのはうまくいったと思う。

去年のプランクトン回のときより、諦めたり飽きたりする子が少なかった。

・次は分類のプリントにも手を加えてみたい。「原生生物」でまとめられている群の中にも

たくさんの系統があることを知ってもらえるような内容だと良いと思う。

・顕微鏡のレクチャーは午後の始めにすべきでは?という芳賀先生からの指摘があった。

確かに現物を見ながら指導するのがベストだとは思うが、いったん観察に引き込まれた

子供たちを1ステップずつ止めて説明に戻すのは割と厳しいのでは、とも思う。

今後のタイムテーブル作りの時に考慮していきたい。

<秋山>

集団指導に慣れていないので、どのくらいの人数の子どもたちが作業を終われば次に進んでいいかの見極めが難しかった。全体的に時間をかけすぎてしまったのが反省点である。

プランクトンネットの試作品を芳賀先生に見せて打ち合わせる際に、子どもたちが自分で作り方を工夫できる点があると良いとアドバイスをいただいたが、特にその点を意図して盛り込むことはできなかった。しかし、たこ糸をペットボトルに結びつける作業の時は子どもたちが普段やらない作業に熱心に取り組む姿が見られ、結果として糸がペットボトルから外れてネットを落としてしまう事故もなく、図らずも大変良かった点である。

顕微鏡の使い方を午前に行ったことで、午後にすぐ観察を始められたのは狙いどおりだった。

次に行う時は、サイエンス・キッズらしさを崩さぬまま、体験だけでなくもっと何かしらのメッセージ(生態学や系統分類学が垣間見れるようなもの)を、まとめで盛り込めるようなプログラムを作りたい。

記入者

生命環境科学研究科 博士前期課程1年

秋山茉莉花

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2012年9月8日    筑波大学2B501

●目的

片栗粉の主成分であるでんぷんから、胃腸薬のアミラーゼを用いて麦芽糖をつくり、味などの性質の変化を体験する。

●参加者

講師: 芳賀先生

スタッフ: 松尾、時田、今村、新井

午前:キッズ32人 ,保護者23人
午後:キッズ25人 ,保護者20人

全参加人数:講師 ,スタッフ ,キッズ ,保護者   計 105人

●時程

【午前】
9:30集合
9:55概要、道具の説明
10:10実験開始
11:15まとめ
11:30解散

【午後】
13:00集合
13:20概要、道具の説明
13:35実験開始
14:45解散

●内容

1、タカヂア錠1つを舐めて味を確認する
2、タカヂア錠5つを乳鉢と乳棒ですりつぶす
3、片栗粉 5 gをお湯に溶かし、60℃以下になるまでかき混ぜる
4、3の粘性、ヨウ素デンプン反応の結果、味を確認する
5、3にすりつぶした錠剤を入れる
6、保温した発泡スチロール内に入れ、15分以上反応させる
7、反応後の液の、粘性、ヨウ素デンプン反応の結果、味を確認する。

●スタッフ感想

<時田>
*改善点
①集合場所からの誘導の際、大人数で道路を渡ることで車や自転車の通行を妨げてしまったこと。→2つか3つのグループに分ける。
②反応物の温度を気にしすぎるキッズがいて、他の子に温度計が渡らなかった→そもそも温度を計るべきなのか否か、また何度にすべきなのかをもう少し具体的に指示していただく。(手で持てるくらい、だとキッズはあまり納得していなかったように感じたため)

*感想
予想以上にたくさんの参加者がいてびっくりしたけど、楽しく実験ができた。ただ、キッズが多かったことと、保護者の方も多かったことで、親子だけで実をする、という状況が多く見られた。それ自体に問題はないと思うけど、個人的にはその親子にもっと積極的に声をかけられたら良かったと思う。(親子で実験しているのを放置してしまいがちだった)

<今村>
*改善点
今回は子供の数が多く、午前も午後も想定していた以上の人数でした。そのため、子供たちが入ってきてから慌てて追加準備をすることになりました。もし受付の方が出発するときなどに、電話などのツールを用いて大体の人数を実験室側に連絡することができれば、この混乱は少し和らいだのではないかなと思いました。可能ならば、ですが。

*感想
全体として子供の数が多く、とても盛り上がっていた。分かりやすい特徴として表れる実験だったことに加え、ヨウ素液を使うことで子供たちが特別感を得ることができるものだったので、子供たちもとても楽しんでいたように思う。
先生の説明もわかりやすく、難しい内容なのに子供たちも集中して聞いていた。

<新井>
*改善点
お湯を注ぐ際、子供にコップを持たせると、はねたお湯の熱さが気になるようだ。お湯を注ぐときにはスタッフがコップを持って操作したほうがいい。注ぎながらかき混ぜなくても、反応には十分のようだ。

*感想
きちんとした実験だが、ミスやけがの可能性が少なく、小学生低学年でもできる素敵な実験系だと思う。とろみなどの触覚は手で、要素デンプン反応は目で、自分の舌で味も確かめられ、五感を駆使する分、小学生は楽しんでいたように感じる。

<松尾>
・ヨウ素液とでんぷん液を、子供たちはついスプーンで混ぜてしまう。
口に入れる可能性のある道具で劇物に触れる機会はゼロにするべきである。
・反応前後で味の比較がしにくいと思う。作製したでんぷん液は2つの容器に分け、
片方だけに酵素を入れてから両方の容器を保温箱に入れ、反応の差を比べてはどうか。
・同系統の実験として、インベルターゼでスクロースを転化させてみたい。

       

記入者

筑波大学 生命環境学群生物学類4年
新井佑子

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