芳賀サイエンスラボ

Archive for the ‘キッズI’ Category

2016年2月25日 於 霞ヶ浦環境科学センター

●目的
地震について理解を深める

●参加者
講師: 芳賀先生

スタッフ: 新堀剛史、杉原翔吉

午前:キッズ11人/保護者8人

参加者計: 19人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付と説明
9:40~ 説明
10:10~ 慣性の法則を利用した地震計の解説
10:50~ 電磁式地震計の制作
12:00  後片付け

●内容

まず、芳賀先生から「どうして地震が起こるのか」についての説明がありました。

慣性の法則を用いた地震計の解説。長い振り子の下におもりをつければ横からの地震の揺れが来てもおもりは揺れません。

ペットボトル内にコイルを固定し、その内部をネオジム磁石が地震動によって動くときに発生する起電力を測定することで揺れの大きさを測る、電磁式地震計を作りました。

コイルを巻いたり、ハンダでペットボトル底面に穴を開けたり少々煩雑であったり危険であったりする作業を伴いましたが、楽しく安全にできたと思います。

オシロスコープはスマートフォンアプリを利用しました。入力設定をmicにして使ってみてください。

<Android>SmartScope

<iPhone>Oscilloscope

パソコンの方はこちらのソフトウェア(無料)をご利用ください。

オシロスコープ単体は操作も難しく高価なのですが、アプリやソフトでも比較的精度良く測れるので試してみてください。

●スタッフ感想
<新堀剛史>
今回は人数が少なく午前のみでしたが、「どうして地震が起こるのか」や「どのように地震を測るのか」などの理解が深まったのではないでしょうか。また、工作では細かな作業もあったかと思いますが、集中して取り組めたと思います。イヤフォンのコードを削ることは結構難しいので、端子の部分のみ切り取って使うと良いかもしれませんね。特に電子工作は作ってみたあとに「どうしてこうなるのだろう」と考えてみることが大切です。ぜひこれからもたくさんコイルを巻いて様々なものを作ってくださいね。

<杉原翔吉>

 今回の実験では、筒に丁寧にエナメル線を巻き付けてコイルを作ったり、ペットボトルの中へものを通す作業があったり、位置の微調整などがあり、キッズ達には難しい工作であったかなと思います。また、ペンをつるした地震計から突然コイルと磁石を使った地震計になり、磁石を動かすと電気が流れるという現象自体も不思議なものだったのではないでしょうか。探してみると手で振って光らせる懐中電灯とかも同じ仕組みで光っています。電磁誘導というこの現象は中学生になると習うので楽しみにしていてください。

 家に持ち帰った地震計をパソコンのソフトで使う際にはヘッドフォンではなく、マイクの端子にさすようにしてください。今のパソコンはマイクがパソコン本体に付いている場合もあり、その時にはスマートフォンのアプリを使う方がよいかもしれません。

 

記入者
筑波大学 理工学群工学システム学類1年
新堀剛史

2017年03月05日 於 国土地理院

●目的
お隣のパラボラアンテナが解体されて少しさびしい?国土地理院の敷地内に立つシンボル、観測塔。この位置や高さをエジプト人の技や身の回りの道具を使って測る。

●参加者
講師: 芳賀先生

スタッフ: 杉原翔吉

午前:キッズ11人/保護者7人

参加者計: 18人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付
9:35~ 国土地理院館長小田さんの説明
9:50~ 芳賀先生のお話
10:15~ 観測塔までの距離の測量
11:00~ 観測塔の距離の測定
12:00~ 解散、後片付け

●内容
国土地理院館長の小田さんの国土地理院や観測塔についてのお話を聞いた後、芳賀三青による測量方法の説明があり、その後外に出て実際に観測塔までの距離と観測塔の高さを測りました。

測量の際には巻き尺などの「測るためのもの」は極力使わず、一メートルごと印をつけた縄を用いて3:4:5のエジプト三角形から直角を作るなど、「身近なものを使って工夫して測る」ことに挑戦していました。


●スタッフ感想
<杉原翔吉>
芳賀先生の説明で出てきたエジプト三角形。川の氾濫後、土地を分けなおすための測量術と説明されていましたね。この川の氾濫はエジプト人にとって作物を作るための栄養豊富な土を運んできてくれる恵みの面もあったようですが、エジプト人は洪水から避難することはできたのでしょうか。実はエジプト人は明け方にシリウスという星が光っているのを合図に洪水が起こる時期が近付いていることを知り、避難していたという話があるから驚きです。
今回のサイエンス・キッズでは目盛りのついた「測るためのもの」は極力使わないようにしました。今は円を描く、同じ距離を移すにはコンパス、角度を測りたければ分度器があり、天気を知りたければ天気予報を聞くことが出ます。でも時には今回専用の道具を使わずに測量に挑戦したように、身近なもので代用したり実際に空を眺めてみる時間も作ってみてはどうだろうかと感じました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物学類1年
杉原翔吉

2017年2月26日 於 筑波大学

●目的
普段は目に見えない放射線を目に見える形にして実感する

●参加者
講師: 芳賀先生

スタッフ:轡田圭又、谷口友梨

午前:キッズ18人/保護者10人
午後:キッズ4人/保護者4人

参加者計: 36人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付と説明
10:00~ 霧箱工作の説明、工作開始
11:15~ 外に出て放射線量の測定
12:00~ まとめ、解散

【午後】
13:30~ 受付、工作開始
14:15~ 解説
15:00~ 外に出て放射線量の測定
15:30~ まとめ、解散

●内容

放射線が見えるような装置である、霧箱を実際に工作しました。
霧箱はアルコールの蒸気で満たした箱では、放射線が放出されるとその周囲が瞬時に結露するので白い煙のような形で観察することができました。

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後半では、外のいろいろな場所での放射線量を測定しました。

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●スタッフ感想
<谷口友梨>
今回のイベントでは、言葉では聞いたことがあっても実際に見ることはできない放射線を実感する実験ができました。霧箱では放射線が見えた時にキッズが喜んでいる姿が印象的でした。また、後半に外に出て放射線量を測定した時にも、キッズたちが思い思いの場所の放射線量を測定しましたが、どこが数値が高い場所か考えながらいろいろなところで測定していて良かったと思いました。今回、霧箱を制作する時にドライアイスを用いましたが、今回のイベントの内容とは別にドライアイスにも興味を持っていたので、イベントの趣旨に関わらず、様々なことに興味をもつ、キッズたちの様子も印象的でした。今回のイベントで興味を持ったことをさらに掘り下げてほしいと思いました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物学類2年
谷口友梨

2017年2月12日 於 筑波大学

●目的
普段は目に見えないほど小さい、酵母の活動を実際に見える形にして観察する。

●参加者
講師: 﨤町洋祐さん、芳賀先生

スタッフ: 谷口友梨、

午前:キッズ10人/保護者7人

参加者計: 17人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付と説明
10:00~ 人工いくら作成実験
10:30~ 酵母の観察
11:15~ まとめ、後片付け
11:30  解散

●内容

まず、ドライイーストとアルギン酸ナトリウムを混ぜて人工いくらの元になる溶液を作りました。
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次に、その溶液を塩化カルシウム溶液中にシリンジを使って垂らしていくと、瞬時に固まって人工いくらができました。
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この人工いくらにグルコース溶液を加えてお湯で温めると次第に空気(発酵産物の二酸化炭素)が発生してきました。
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このほかに、発酵を待つ間に、顕微鏡を用いて酵母を観察しました。

 

●スタッフ感想
<谷口友梨>
今回の実験では、酵母を閉じ込める人工いくらを作って、グルコース溶液につけた時の発酵によって空気(二酸化炭素)が発生している様子を観察することができました。今回のイベントはキッズが少なく、ゆったり、じっくりと実験を進められました。発酵の際、発生するアルコールにより、キッズたちが「パンみたいな匂いがする!」と言っていたのは普段の実験ではあまり感じることのない、嗅覚での発見だったと思うので良かったと思います。
普段は目に見えないほど小さな微生物ですが、今回の実験でドライイーストを用いたように、実は私たちのくらしの身近なところで微生物の働きは利用されていて、生活を豊かにしてくれていることを実感できるような回だったのではないでしょうか。
酵母菌だけでなく、その他の微生物がどのような働きをしているのか、興味を持ったキッズは深く掘り下げてみても面白いのではないかと思いました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物学類 2年
谷口友梨

2017年1月29日 於 筑波大学

●目的
『ガードナーの楽しい実験』という本には、たくさんの種類の実験が載っている。この中のいくつかの実験を実際にやってみよう。身のまわりにある現象や身近なものを使って楽しい実験がたくさんできることを知ろう。

●参加者
講師: 芳賀先生

スタッフ: 今村優希、杉原翔吉、吉野葉月

午前:キッズ26人/保護者20人

参加者計:50人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付と説明
9:40~ スタッフによる実験
11:00~ 芳賀先生による実験
11:50~ まとめ、解散

●内容
ガードナーの実験という本に載っている実験を芳賀先生と各スタッフで行いました。詳細は以下です。身近にあるものを使った小さな実験のオンパレードでした。

芳賀先生…駒の模様、まわると模様は?・ガードナーのドラゴン

今村優希…コルクを中央で浮かばせる・不思議なマッチの頭・光の屈折・不思議な絵

杉原翔吉…上手に楕円をかく・塩コショウからコショウだけをとりだす・結び目を作る・踊る10円玉

吉野葉月…氷を紐で持ち上げる?・ヘアピンで1カ所?2カ所?

●スタッフ感想
<今村優希>
今回は、芳賀先生に加え、スタッフ自身もガードナーの実験を紹介する回でした。びっくりするような面白い実験ばかりで、子供達も楽しんでいたように思います。後半になると子供達も集中力がなくなってきたかなと思うのですが、見せる実験をメインにすることで、飽きることなく楽しめていました。「表面張力」「光の屈折」などのキーワードを出すと、知ってるー!と反応してくれたり、パッと原理を説明してくれたりするキッズまでいて感心しました。このイベントを通し、いろいろな実験で1つの事象を見ることができたかなと思います。また芳賀先生の実験では、まだメカニズムが未解明な面白い実験を行い、科学の伸びしろがまだまだ残されているということも知ることができました。忙しいながらも充実した1日になっていれば嬉しいです。

<吉野葉月>
今回は、はじめに学生スタッフで実験を各テーブルに分かれて行いました。私が行った実験は、「塩をつかって氷を糸で持ち上げる実験」と「感覚の鋭いところ・鈍いところを見つけるという実験」をしました。前者の実験では、塩だけでなく砂糖でもやってみました。ほとんどの子供が成功することができ、冬なのにちょっと冷たい実験に興味深々でした。反省点は、この原理の説明がうまくできなかったことです。凝固点降下の話を、子供達に解るように説明するのは、とても難しいと思ったので、今回は事実として覚えてもらうことにしました。後者の実験は、細い棒で腕と指先に2本か1本(2本の時は、4mm程度離して)、肌に触れさせ、目をつぶって何本か当てる実験です。腕は感覚が鈍いので、1本か2本か判断がなかなかできませんが、指先は感覚が鋭いので、すぐに判別できます。子供たちは、お父さんに試してみたり、本数を増やしてみたり、顔や足など場所を変えてみたり、思った以上に盛り上がりました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物学類2年
吉野葉月

タグ:

2017年1月28日 於 筑波大学

 

●目的

モデル生物として知られているショウジョウバエを観察し、雌雄の見分け方やミュータントについて学ぶ。

 

●参加者

講師:芳賀和夫、林誠

TA:森田俊平

スタッフ:須藤裕子

 

午前:キッズ13人/保護者8人

 

参加者合計:25人

 

●所要時間

【午前】

9:30~ 受付と説明

10:00~ 野生型ショウジョウバエ観察

10:30~ ミュータントショウジョウバエ観察(野生型と比べる)

11:20~ 野生型とミュータントの違い解説

11:50~ 片づけ、解散

 

●内容

ショウジョウバエは果実などに集まっている小さい虫で、日常生活でもよく見られます。形や色が世代を重ねるごとに変化していく仕組み(遺伝)や、卵から孵化し親になるまでの変化の仕組み(発生)の研究に用いられるため、世界中のあらゆる研究室で飼われています。

今回のサイエンスキッズではショウジョウバエのうち、一般的な遺伝子と形質を持つ野生型と遺伝子と形質が野生型とは異なるミュータント数種類を観察しました。

 

写真 野生型ショウジョウバエの観察

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●スタッフ感想

<須藤裕子>

今回はTARAセンターで研究をされている林誠先生が講師としてショウジョウバエについて様々なことを教えてくださいました。この会では、ショウジョウバエの野生型とミュータントの成体だけでなく卵、1~3齢幼虫、蛹と発生のさまざまなステージのショウジョウバエも用意されており、ショウジョウバエについてたくさんのことが学べたと思います。さらに野生型とミュータントの違いを見分ける時間では、ミュータントの体色や眼の色の形質の違いにはほとんどのキッズが気付け、よかったです。また翅の形や体毛の違いといった小さな変異に気づいたキッズもおり、その鋭い観察眼に驚きました。

参加人数も少なかったため、キッズが直接 林先生に質問をする場面も多くみられてよかったと思います。

 

記入者

筑波大学 生命環境学群生物学類3年

須藤裕子

タグ:

2017年1月8日 於 森林総合研究所

●目的
冬に見かけない蝶が,どのような姿・場所で冬越しをしているのかを観察することで,種によって冬越しの姿が異なることを知る。

●参加者
講師: 井上先生(森林総合研究所),芳賀先生
スタッフ: 坂入愛
キッズ: 6人/保護者6人

参加者計: 12人

●所要時間
9:35~ 井上先生による流れ説明
9:50~ 森林総合研究所内にて蝶探し
12:10~ まとめ、解散

●内容
蝶はどのような形で冬を越すのか。小学校3年生の教科書では蛹で越冬するモンシロチョウを扱う。
小学校6年生ではアゲハチョウを扱い,卵で冬を越すことを学習する。
このように,小学校で学習するチョウでも,種類によって異なる形で冬を越していることが分かる。

元サイエンス・キッズ父の井上大成先生によるご案内で,森林総合研究所を回った。
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・ウラギンシジミ
常緑樹の葉の裏,成虫の姿で冬を越す。全員で探したが,今回は見つからなかった。
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・チャバネセセリ
イネ科植物の葉を丸め,その中で幼虫として冬を越す。建物の軒下,南側の緑色のイネ科植物の中に包まっていた。
暖かい地域に住むチョウなので,建物の南側で越冬する。たくさん見つけることができた。

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・ゴマダラチョウ
エノキの大木を東西南北に区画分けし,それぞれの方向の根本の落葉をすべてひっくり返して幼虫を探した。
3本のエノキを探した結果として,北側から2匹、東側から1匹が見つかった。
北側は日が当たりにくく1日の温度変化が少ないため,例年のサイエンスキッズの傾向としても,北側から見つかることが多い。
オオムラサキの幼虫と似ているが,ゴマダラチョウは背中の突起が3対なのに対し,オオムラサキは4対ある。
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・オオミドリシジミ
木の枝の分かれ目のところに,1 mm弱の卵が2つ並んでいるのを見せていただいた。
肉眼では確認できないが,細かいトゲが目立っていた。

・モンシロチョウ
菜の花の隣の建物の壁に多くのモンシロチョウの蛹がついているのを確認した。

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【主宰者のひとこと】
つくば市の森林総合研究所の研究者で,現在は同研究所多摩森林科学園にお勤めの井上大成さんにご指導頂いているこの回は,屋外での観察なので,天気予報に一喜一憂しながら当日を迎えました。陽射しこそありませんでしたが,雨や雪になることもなく,風も穏やかで,研究所構内を約2時間半歩いて,観察することができました。井上さんに感謝です。夏とちがって,ほとんど動く生きものが見られず,根気のいる観察に終始したにも拘わらず,子どももおとなも一生懸命に冬越しの成虫,蛹,幼虫,そして卵を探しました。
実は,今回,サイエンス・キッズ始まって以来初めてのことが起こりました。この冬空に,参加希望者全員が出席して欠席者がゼロだったことです。通常,1~2割の不参加があるのですが,今回は100%達成でした。(芳賀)

●スタッフ感想
寒い日でしたが,キッズ参加率100%のとてもうれしい回でした。飛んでいるチョウと異なり,普通にしていると見えないので,宝探しのようにキッズと一緒に楽しんで参加しました。チャバネセセリ探しでは,「こんな感じで食べられている草にいそうだよ!」と教えてくれるキッズもおり,これから建物付近のイネ科植物に注目してくれると良いなと思いました。ゴマダラチョウ探しでは,全員で木を囲んでひたすら落葉をめくりました。私自身はじめてゴマダラチョウの幼虫を見つけたのですが,見つけたときには思わず声が出て,とても感動しました。ナメクジみたいで,このくらいの大きさで,落葉の裏にいて……と話を聞いて写真を見るのと,実際に葉っぱをめくって見つけるのだと,やはり感動も理解も異なるのだと実感しました。オオミドリシジミの卵は,目で見ただけではただの白くて小さい丸のように見えますが,先生に接写した写真を見せてもらうと細かいトゲがたくさんついていて,とても美しいと思いました。キッズも肉眼と比べて見ていて,驚いている様子でした。また,「ちょうの鱗粉転写」の回で鱗粉転写を学んでから,チョウの鱗粉転写標本を作っているというキッズがいて,とてもうれしく感じました。このようにサイエンズキッズの活動から興味を深めていってもらえると良いと思いました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物資源学類4年
坂入愛


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