芳賀サイエンスラボ

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2017年1月8日 於 森林総合研究所

●目的
冬に見かけない蝶が,どのような姿・場所で冬越しをしているのかを観察することで,種によって冬越しの姿が異なることを知る。

●参加者
講師: 井上先生(森林総合研究所),芳賀先生
スタッフ: 坂入愛
キッズ: 6人/保護者6人

参加者計: 12人

●所要時間
9:35~ 井上先生による流れ説明
9:50~ 森林総合研究所内にて蝶探し
12:10~ まとめ、解散

●内容
蝶はどのような形で冬を越すのか。小学校3年生の教科書では蛹で越冬するモンシロチョウを扱う。
小学校6年生ではアゲハチョウを扱い,卵で冬を越すことを学習する。
このように,小学校で学習するチョウでも,種類によって異なる形で冬を越していることが分かる。

元サイエンス・キッズ父の井上大成先生によるご案内で,森林総合研究所を回った。
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・ウラギンシジミ
常緑樹の葉の裏,成虫の姿で冬を越す。全員で探したが,今回は見つからなかった。
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・チャバネセセリ
イネ科植物の葉を丸め,その中で幼虫として冬を越す。建物の軒下,南側の緑色のイネ科植物の中に包まっていた。
暖かい地域に住むチョウなので,建物の南側で越冬する。たくさん見つけることができた。

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・ゴマダラチョウ
エノキの大木を東西南北に区画分けし,それぞれの方向の根本の落葉をすべてひっくり返して幼虫を探した。
3本のエノキを探した結果として,北側から2匹、東側から1匹が見つかった。
北側は日が当たりにくく1日の温度変化が少ないため,例年のサイエンスキッズの傾向としても,北側から見つかることが多い。
オオムラサキの幼虫と似ているが,ゴマダラチョウは背中の突起が3対なのに対し,オオムラサキは4対ある。
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・オオミドリシジミ
木の枝の分かれ目のところに,1 mm弱の卵が2つ並んでいるのを見せていただいた。
肉眼では確認できないが,細かいトゲが目立っていた。

・モンシロチョウ
菜の花の隣の建物の壁に多くのモンシロチョウの蛹がついているのを確認した。

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【主宰者のひとこと】
つくば市の森林総合研究所の研究者で,現在は同研究所多摩森林科学園にお勤めの井上大成さんにご指導頂いているこの回は,屋外での観察なので,天気予報に一喜一憂しながら当日を迎えました。陽射しこそありませんでしたが,雨や雪になることもなく,風も穏やかで,研究所構内を約2時間半歩いて,観察することができました。井上さんに感謝です。夏とちがって,ほとんど動く生きものが見られず,根気のいる観察に終始したにも拘わらず,子どももおとなも一生懸命に冬越しの成虫,蛹,幼虫,そして卵を探しました。
実は,今回,サイエンス・キッズ始まって以来初めてのことが起こりました。この冬空に,参加希望者全員が出席して欠席者がゼロだったことです。通常,1~2割の不参加があるのですが,今回は100%達成でした。(芳賀)

●スタッフ感想
寒い日でしたが,キッズ参加率100%のとてもうれしい回でした。飛んでいるチョウと異なり,普通にしていると見えないので,宝探しのようにキッズと一緒に楽しんで参加しました。チャバネセセリ探しでは,「こんな感じで食べられている草にいそうだよ!」と教えてくれるキッズもおり,これから建物付近のイネ科植物に注目してくれると良いなと思いました。ゴマダラチョウ探しでは,全員で木を囲んでひたすら落葉をめくりました。私自身はじめてゴマダラチョウの幼虫を見つけたのですが,見つけたときには思わず声が出て,とても感動しました。ナメクジみたいで,このくらいの大きさで,落葉の裏にいて……と話を聞いて写真を見るのと,実際に葉っぱをめくって見つけるのだと,やはり感動も理解も異なるのだと実感しました。オオミドリシジミの卵は,目で見ただけではただの白くて小さい丸のように見えますが,先生に接写した写真を見せてもらうと細かいトゲがたくさんついていて,とても美しいと思いました。キッズも肉眼と比べて見ていて,驚いている様子でした。また,「ちょうの鱗粉転写」の回で鱗粉転写を学んでから,チョウの鱗粉転写標本を作っているというキッズがいて,とてもうれしく感じました。このようにサイエンズキッズの活動から興味を深めていってもらえると良いと思いました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物資源学類4年
坂入愛

2016年9月3日 於 森林総合研究所
●目的
森の歩き方を学んだり、樹木や昆虫に親しむ

●参加者
講師: 芳賀先生、井上先生
スタッフ: 中井彩加
午前:キッズ18人/保護者15人
参加者計: 30人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付と説明
10:00~園内の散策
11:30~室内展示の見学
12:00 解散

●内容
園内を散策し、カエデの仲間の葉のシルエット当てクイズやコナラの仲間を探したり、井上先生のご案内で園内を巡りながらアリや葉っぱのにおいをかいだり、ムクロジ(無患子)の実をせっけんにして手を洗ったりしました。

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【主宰者のひとこと】

森林総合研究所構内の樹木園で行うこの回は,同所多摩森林科学園の井上大成さんにご協力いただいています。今回も,フシボソクサアリの観察,カツラのマルトースの匂い,ニオイヒバと隣にある木のサワラとの葉の匂いのちがい,サワラトとヒノキの葉裏の白いアルファベットXY,ムクロジの実のサポニンなど,いろいろなお話しと体験がありました。
芳賀はカエデ属 Acer の11種類の葉のシルエットプリントを渡して,実物と絵合わせをして名前を知るパズルとコナラ属 Quercus の8種類を比較する実習をやりました。後者も絵合わ せにしたいと思いました。
その後,森の展示ルームに移動して展示物を見たり感覚を体験したりしました。また,昆虫調査に使う自動採集装置マレーゼトラップなどについても実演紹介していただきました。
井上さんには,イスノキの葉などにつく虫こぶ(ゴール)から抽出される物質(タンニン)によってインクが着色する様子を,キッズそれぞれに文字や図を描いた「隠し絵」に抽出液をスプレーするとはっきり着色する実験も指導していただきました。(芳賀)

●スタッフ感想
<中井彩加>

カエデのシルエットクイズは判別が難しいものや、見つけにくいものがあったのですが、全問正解のキッズがたくさんいて、キッズたちのよく観察する能力を感じました。生き物を分類するとなると、例えばハエなどでは翅に生えているとても小さな毛の本数が重要になるなど、些細なことも観察して見分ける能力が重要になってきます。今回のクイズで生き物を分類するということの初歩を学んでもらえたのではないかと思いました。全体的に人数もそれほど多くなく、特に問題もなく回を終えることができてよかったです。私自身もキッズたちとともに井上さんから森についてたくさんのことを学ばせていただきました。木や虫について知らないことは無数にあって、もっと学びたいと思いました。

記入者
筑波大学 生命環境学群生物学類3年
中井彩加

2015年09月05日 於 森林総合研究所

●目的
樹木の葉の気孔を調べたり,葉や枝につく虫こぶで実験したり,カエデ(もみじ)の仲間の葉の形を見たりする。

●参加者
講師: 芳賀先生、井上先生(森林研)、矢崎先生(森林研)

スタッフ: 盛高佑貴

午前:キッズ25人/保護者22人

参加者計: 51人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付と説明
10:00~ 樹木園の観察、葉の採集
11:10~ もりの展示ルーム見学、顕微鏡を使った葉の観察
11:50~ まとめ、解散

●内容
様々なカエデ・モミジの葉のシルエットが描かれたワークシートを基に、樹木園内で同じ形の葉を探した。ネームプレートから樹木名を調べ、最後に答え合わせをした。
樹木園をまわりながら、「クサアリ」・・・つぶすと臭いアリ、「カツラ」・・・枯れ葉から、綿あめの匂いのする木など、面白い昆虫や植物の解説をして頂いた。
また、虫こぶ液を用いて絵を描いた。もりの展示ルームでは、 樹木園内で採集した葉の気孔を顕微鏡で観察した。木の種類によって密度が異なるため、水に沈むもの・浮くものがあることを実際に水の中に入れて体験する。
芳賀先生による説明の様子

●スタッフ感想
<盛高佑貴>
 芳賀先生をはじめ、森林研のスタッフの方々が様々な角度から「樹木園」に関する説明を行ってくださったことで、充実した体験活動になったように思います。モミジやカエデの葉の形が種類によって様々で興味深かったです。顕微鏡を食い入る様に見つめ、自分の採取した葉の気孔を観察する子供たちの姿からワクワク感が伝わりました。木の実を触る・葉の匂いを嗅ぐなどの体験が充実しており子供たちにはいい刺激になったと思います。この時期野外にはまだ蚊が多く手足を刺されて痒そうにしている子が多かったので、次回は虫よけスプレーを持参したり長ズボンを履いたりなど対策するといいでしょう。

【主催者の一言】
通常は土日休日は見学不可能なところをサイエンスキッズの親にお願いして入れてもらい、その方々にご指導も頂くことで続いている見学会です。今回も井上大成、矢崎健一両氏のご協力が得られました。井上さんにはフシボソクサアリの生態、ムクロジに含まれるサポニンの泡立ちなど、矢崎さんには子供が採ってきたいろいろな木の葉の表面構造をDino-liteで拡大観察することなどをやっていただきました。
芳賀は、カエデ属Acerの木の葉のシルエット(実物を濃く縮小コピーする)を実物の観察で名前を調べることをしました。これは、30年くらい前に西海岸で買った小冊子「TREE FINDER A manual for the identification of trees by their leaves」にヒントを得て、最初ドングリのなる木を考えたのですが樹木園ではまとまって植えてあるAcerにしたものです。今回も親子で協力し合ってやっていました。(芳賀)

記入者
筑波大学 数理物質科学研究科 化学専攻2年
盛高佑貴

2014年9月6日 於 森林総合研究所
●目的
樹木園内の植物・昆虫の観察を通じて、自然の多様さ、面白さを感じてもらう

●参加者
講師: 芳賀先生、井上先生(森総研)、矢崎先生(森総研)
スタッフ: 岡安祐佳
午前:キッズ10名/保護者5名
参加者計: 15人

●所要時間
【午前】
9:30~ 受付、講師紹介
9:40~ 樹木についてのお話し
10:00~ もみじの仲間探し (芳賀先生)
10:30~ 植物・昆虫観察(井上先生)
11:30~ 葉・枝のつくりを顕微鏡で観察(矢崎先生)

●内容
もみじの仲間探し
様々なもみじの葉を印刷したワークシートを基に、樹木園内で同じ形の葉を探した。
ネームプレートから樹木名を調べ、最後に答え合わせをした。

植物・昆虫観察
樹木園をまわりながら、
「クサアリ」・・・つぶすと臭いアリ、「カツラ」・・・枯れ葉から、綿あめの匂いのする木
など、面白い昆虫や植物の解説をして頂いた。
また、虫こぶ液を用いて絵を描いた。

葉・枝のつくりを顕微鏡で観察
樹木園内で採集した葉と枝を顕微鏡で観察した。
また、太さの異なるストローで水を吸い上げる実験を行い、樹木のつくりの違いによる、
水の吸い上げやすさの違いを解説して頂いた。

●スタッフ感想
<岡安>
 三名の先生方が様々な角度から「樹木園」に関する授業を行ってくださったことで、充実したサイエンスキッズになったように思います。
アリをつぶす、植物の実をむくなど、はじめは手が汚れることに抵抗のあるキッズもいましたが、他のキッズたちの楽しげな様子をみて、
最終的には手を出してくれました。積極的な発言も、笑い声も多く、良い雰囲気で活動が行えたと思います。
 今回は人数が少なく、また触る・匂いを嗅ぐなど感覚を大切にした内容が多かったためか、途中でばらつくことなくスムーズに活動を進める
ことが出来ました。しかし、受付時の資料配布に手間取ってしまったので、次回は事前にファイルにプリントを挟んでおくなど準備をしっかりと
行いたいと思います。

記入者
筑波大学生命環境科学研究科生物資源科学専攻1年
岡安 祐佳


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